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2016/10/06

SGH 観光開発・サハリン研修 Part 2

行程3日目午前中は現地高校, 第1ギムナジアとの学校交流を実施しました。サハリン州政府が最も力を入れている, 未来を担う人材育成・異文化交流です。学校のエントランスホールで, 遠いところからの客人を迎える, ロシアの伝統的な儀式で歓迎を受けました。その後, イワン先生の日本語授業見学のほか, 慶祥生のためのロシア語講座, 日露文化交流など盛りだくさん。教室にはテレビ局が何社も取材に来ており, インタビューも受けました。日本文化交流で, 我々はよさこいソーランを披露。文化体験パートでは, 着物の着付け, 日本の伝統的な遊びを通じ, 文化を発信し, お互いを理解する第1歩を踏み出すことができました。ロシア文化体験では「メゼン塗り」という, 赤と黒の絵の具のみを使う, 伝統的な絵付けを体験。最後にはギムナジアの食堂でロシアの伝統料理が振舞われ, この上ないおもてなしを頂き, 感動しました。
 午後には日本人墓地を訪問し, 今年新たにつくられた「平和観音像」の開眼式典に参列。事前準備の段階で北海道庁の方からのお誘いがあり, 滅多に体験することのできない, 観音像の開眼供養を見ることができました。最後に, 現在サハリン州が「極東最大のリゾート地」とすべく力を入れて開発を進める, 「ゴルヌーイ・ヴォズドゥフ(山の空気)」というスキー場においてインタビュー調査を実施。サハリン観光の未来を考えてきました。フィールドワーク中はどの場面でも積極的に質問をし, メモを取る生徒の姿が印象的でした。
 行程4日目はボーダーツーリズムを考える重要地点, 港町のコルサコフを訪問。現地の日本統治時代の遺構調査や, 現在サハリン州が最も力を入れるエネルギー事業の拠点となっている, コルサコフ郊外のプリゴロドノエ石油出荷基地(サハリン2プロジェクト)を間近で見学しました。旧王子製紙大泊工場は廃墟となっており, 解体工事が進められていました。今回訪問したメンバーは, 工場だった当時の名残を見ることのできた, 最後の慶祥生になったかもしれません。 コルサコフ市内でフィールドワークを行った後は昼食をとり, 我々はユジノサハリンスクに戻り, 近年日本文化紹介イベントなどがよく行われる会場となる, シティーモールを訪問。その後は空港に移動し, 夕方の便で帰札しました。
 我々は2回の実地調査を踏まえ, 我々は先にも述べた「ボーダーツーリズム」を軸に, 稚内観光とサハリン観光の未来を, 両者を関連付けさせながら, 考察を進めてゆきます。 机上の学習・知識のインプットのみならず, 現場に出て, 「見て, 聴いて, 感じる。」そして広く社会と繋がり, アウトプットをする。これが立命館慶祥高校のSGH海外研修です。

 今回本校のサハリン研修の実施にあたって, 約半年間に渡り, 北海道庁の藤島 克己様, 森田 裕規様, 北海道サハリン事務所の櫻井 達美様, 高橋 誠様をはじめとする多くの方々のご尽力・ご協力あって, この研修は無事実施・終了することができました。現地でお世話になったサハリン州政府教育省の方々, 在ユジノサハリンスク領事館の石田 高明様, 通訳ガイドのリンマさん・ヴァレンティノさん, ドライバーのウラジミールさん, 大変お世話になりました。
 皆様本当にありがとうございました。

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