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2015/10/13

SGH タイ研修

 アジア学の多文化・多民族共生の学びをより深めるため,9月25日~30日にタイ・パヤオ県にて研修を行いました。

タイ北部パヤオ県ドッカムタイ群にあるYMCA Phayao Centerが活動の主な場所です。この施設は「人身売買及び性的搾取から子どもを守るために,子どもとその家族の生活の質を発展させる」ことを目的に,(1)シェルター(緊急避難・保護場所)としての活動,(2)教育の機会提供,(3)職業訓練,(4)ネットワーク形成,(5)啓蒙活動・キャンペーンの実施,(6)被害者のコミュニティー・社会復帰の手助けの6つの活動を行っています。これらの活動全てを短い期間で学ぶことは不可能ですので,今回の研修は北タイの山岳民族支援の活動(上記活動の(2)・(3)・(4))について知り,実際の支援対象の村にも行き,実体験として学びをすることが目的です。

スケジュールは以下です。

9/25 移動(新千歳→バンコク→チェンライ→パヤオ)
9/26 センターでの活動:センターについての学習,子どもたちとの交流
9/27 センターでの活動:山岳民族についての学習
山岳民族の村でのホームステイ:
村のリーダーたちとのディスカッション(1),村人たちとの交流
9/28 山岳民族の村での活動:ディスカッション(2)
センターでの活動:子どもたちとの交流
9/29 センターでの活動:
子どもたちと共に学校へ登校,センタースタッフとの総括
移動(パヤオ→チェンライ→バンコク)
9/30 移動(バンコク→新千歳)

※宿泊先はYMCA Phayao Centerのゲストハウスと山岳民族の村

 実際の現地活動時間は4日間と短いものでしたが,普段の日本での生活からは想像できないような環境で暮らす人々(子どもから大人まで)の存在・暮らしぶり・考え方を知り,またその人々が自分たちと何ら変わらない人であり,さらには自分たちよりも精神的に満ち足りた生活を送っていることを目の当たりにした生徒たちは「“豊かさ”や“幸福”とは何なのか?」という大きなテーマの疑問を持つようになりました。
価値観の共有(共通化)は,共生には欠かせないものです。タイに来る前の生徒たちは,「私たち(日本人)の暮らしぶりは豊かであり,平等なものであり,私たちの価値観を知ってもらい,共有する方が良い」というような考えを,漠然とですが持っていました。けれども,その日本の価値観が本当に“豊かな”生活を共に送るのに最適なものであるのか?訪れた山岳民族の人々の価値観の方がより“豊かさ”を実感できるのではないか?そう思うようになりました。
今回の研修は,多文化・多民族共生の答えを出すことを目的としたものではありません。参加した生徒たちが自分自身の価値観が絶対なものではないことを認識し,では共生にはどのような考え方・暮らし方が求められるのかを考え始めることこそが目的であり,この目的は達成されました。

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