学校生活

中学

2016/11/05

中2 京都研修 -1人1人の成長が試される旅-

 

 10月18日(火)~21日(金)の4日間,京都を舞台に16期生189名が研修を行ってきました。常任委員会が設定した研修テーマは「京恋」。研修後に京都をもう一度訪問したいと思えるような,学びの多い4日間にしようという狙いで設定されました。
 新千歳空港を出発し,伊丹空港に降りたった研修1日目は,立命館大学のキャンパスを訪問し,本格的な大学の授業に挑戦しました。今回の研修では,国際関係学部・理工学部・映像学部・スポーツ健康科学部の4学部の中から,各自が興味関心にあわせて自ら講義を選択する形式をとりました。国際関係学部では,テロリズムをテーマに世界の平和の危機とそのメカニズムについて理解を深めました。理工学部では,ロボット工学の世界にふれ,近い将来訪れる世界の姿を想像することができました。映像学部では,生徒の身近なところにある「TVゲーム」を社会科学の視点から分析し,スポーツ健康科学部では,近代五輪の歴史や人体のメカニズムを意識した体の使い方,トレーニング理論について学ぶことができました。これらを通じて高等教育の奥深さにふれることで,日々の学習で知識を得ることの意味に気がつくことができたのではないでしょうか。
 2日目のプログラムは,大江能楽堂に向かい,狂言ワークショップと狂言『附子』を鑑賞することでスタートしました。日本の伝統文化を現代に受け継ぐ芸術の世界にふれ,「京都に来た!」と実感した生徒も多かったようです。鑑賞後は,立命館学園が所有している国際平和ミュージアムの見学と,立命館大学の岩井忠熊名誉教授(歴史学)の特別講義を受けました。特に,今年で94歳を迎えられる岩井先生が語ってくださった戦争体験と平和論は,あの時代を知らない14歳たちにとって貴重なものだったと思います。ミュージアムで「わだつみ像」と対面し,岩井先生のお話にふれ,本学がかかげる「平和と民主主義」の意味を実感することができました。
 3日目は,終日自主研修です。今年のテーマは,「未来の京都」。歴史と伝統を守る京都の人々から「未来」について学ぶというものです。この日は,生活班ごとに分かれ,事前学習の際に下調べと訪問依頼をしてきた取材先に向かうために,京都駅を出発していきました。京都市役所・老舗の料亭や和菓子店・伝統工芸・あの有名な神社や寺院・医療機関など訪問先は様々でしたが,どの班も京都で出会った方々の暖かさにふれ,「京恋」を達成できた1日となったようです。「先生,京都は伝統を守ってきただけではなく,革新と挑戦を繰り返しながら成長させてきたそうです。」ある取材班がこう教えてくれたのが印象的でした。最後は清水寺を拝観してこの日は終了。
 最終日は,USJと京都満喫コースに分かれての行動で研修が終了しました。1年生の宿泊研修とは違う行動力を発揮することができたか。多くの学びの機会を受け取ることができたか。1人1人の成長が試される旅はこうして幕を閉じました。研修の様子は,現在「壁新聞」と「パワーポイント」を使ってまとめています。12月の保護者対象報告会で発表予定です。 (文責:学年主任 山口太一)