NEWS

お知らせ

2020/05/25

文芸誌『慶』第10号、オンライン公開のお知らせ。

本校生徒が執筆・編集を手がける文芸誌『慶』第10号(新入生歓迎号)が完成しました。在宅学習期間が長期にわたるなか、生徒たちは自宅で執筆しながらZOOM会議で編集方針を討議、Classi・OneDriveなどのクラウドサービスを使って原稿提出や編集作業を進め、第10号完成にこぎつけました。登校しての印刷・製本作業がかなわない状況を踏まえ、第10号はオンライン公開といたします。

こちらからダウンロードし、お読みください。


文芸誌『慶』第10号、オンライン公開のお知らせ。

読者の皆様からの感想やご意見を募集しております。下記リンク先のGoogleフォーム「読者アンケート」へのご協力をお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfP2XE5x0HbOlb_I-8T0Eh7AWCTXgwiLc5G1iZJDQtBnl6SEg/viewform

文芸誌『慶』は、本校生徒の文芸創作活動の発表の場として2017年12号に創刊されました。編集長は小山杏樹さん(高1)が務め、中高生約20名が小説・エッセイ・詩・書評・漫画などをペンネームで発表しています。執筆生徒の本名は教職員にすら明らかにされておらず、謎に包まれた地下組織として2年以上活動してきました。本校に文芸部はありません。文芸誌『慶』の製作は、クラブ活動でも委員会でも係活動でも同好会ですらない、学校非公認・部室なし・予算ゼロの有志活動なのです。

昨年は札幌市民交流プラザで開催された「アートボランティアウィーク」に出展、北海道内最大の文学イベント「文学フリマ札幌」に唯一の中学生団体として出展するなど、活動の場を学外に広げた生徒たちは文芸コンクールにも自分の作品を応募しています。副編集長の梶浦拓音くん(高1)は「有島青少年文芸賞」「創作童話・絵本・デジタル絵本コンテスト」で入賞、編集部の寺田ふうさん(高1)は「日能研文学コンクール」「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」「有島青少年文芸賞」で入賞、編集部の竹山結さん(高1)は「ふるさとを詠う短歌コンクール」で入賞、第10号の表紙を手がけた小林天音さん(高1)は「鎌倉文学館こども文学賞」「短歌コンクール八月の歌」「井上靖記念館青少年エッセーコンクール」で入賞するなど、各コンクールで高い評価を得ています。

世界が未曾有の大混乱におちいっている今こそ物語を届けたい。私たちはそう考えます。紙もペンもなかった太古の昔、洞窟の奥で寒さにふるえながら人々は物語を語り、物語を心の支えに過ごしてきました。その系譜に連なる一人の語り部として、私たちは皆さんに物語を届けます。ハッピーエンドばかりではありません。この不条理な現実世界と同じように、悲しみと死と欺瞞と裏切りに満ちた物語もあります。それでもどうか、最後まで目をとおしてください。文芸誌『慶』に収められた作品のどれかをきっかけにして、読者の皆様と執筆者が精神世界の奥深くでつながって共鳴できたとしたら、これ以上の喜びはありません。