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2021/06/09

高校生直木賞全国大会出場!

 5月30日、全国32校の高校生が参加する高校生直木賞全国大会が開催され、本校の三浦真桜さんが代表生徒として出場しました。文藝春秋社が主催する高校生直木賞とは、全国の高校生たちが集まって議論を戦わせ、直近一年間の直木賞の候補作から「今年の1作」を選ぶ試みです。昨年は第7回受賞作として『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』(大島真寿美 著)が選ばれました。第8回となる今年の候補作は以下の5作品です。


伊吹 有喜『雲を紡ぐ』

伊与原 新『八月の銀の雪』

加藤 シゲアキ『オルタネート』

西條 奈加『心淋し川』

馳 星周『少年と犬』

 
 5月8日には「候補5作品すべて読了」という条件を満たした本校生徒6名によって校内選考会が開催され、3時間にわたる議論の末に『雲を紡ぐ』を選出し、全国大会に臨みました。30日の全国大会は、昨年の高校生直木賞を受賞した大島真寿美さんの講演会でスタート。その後に始まった選考会では『雲を紡ぐ』『オルタネート』を推す高校生によって白熱した議論が展開されました。本校の三浦さんもたびたび発言するなど、4時間をオーバーする話し合いの末、決選投票の結果は16対16! 両作とも一歩も譲らず、高校生直木賞史上初の2作同時受賞と決定しました。文藝春秋社発行の文芸雑誌「オール讀物」7月号(6月22日発売)に、全国大会の詳細レポートと、高校生直木賞候補者5人によるエッセイ「高校時代にこんな本を読んできた」が掲載されます。


★高校生直木賞に参加した本校生徒の感想★

三浦真桜さん(2年生)

 「立命館慶祥高校代表として高校生直木賞全国大会に参加しました、三浦真桜です。本選に出る前の校内選考会からずっと推していた『雲を紡ぐ』が高校生直木賞に選ばれて大変嬉しく思います。また、当初は低く評価をつけていた『オルタネート』ですが、全国大会の討論に参加したことで意見が変わり、最後は自分の中で『雲を紡ぐ』と競り合っていました。この変化も交流から生まれる貴重なものだと感じます。最終的に、私は『雲を紡ぐ』に一票を投じましたが、『オルタネート』に入れていれば結果が変わっていたと思うとぞくぞくしました。こういった臨場感が味わえるのも高校生直木賞の魅力だと思います。日頃交流しない全国の高校生、しかも本のことを真剣に考えている同世代と交流できたことは素晴らしい経験になりました。またこのメンバーで読書会や討論などを行いたいです。ぜひ来年は後輩のみなさんもチャレンジしてみてください。忘れられない経験になると思います。」


小山杏樹さん(2年生)

 「昨年は学校の代表として発言をした高校生直木賞全国大会に今年も参加できたことをまず光栄に思います。昨年とは違った視点から参加でき、また一つ貴重な経験ができたと思います。昨年の全国大会では学校としても初めての参加で、全国の高校生と対等に話せるだろうか、全員から『その考え方は違うと思う』と否定されたらどうしようと不安で仕方がありませんでした。しかし今年は自分が発言するわけではないため、とても落ち着いた気持ちで自分の意見を深く考えたり他の学校の意見を考えたりすることができました。そんな落ち着いた気持ちで全国の本好き高校生の意見を聞くのはとても興味深い時間でした。まず、クラスに1人いるかいないかレベルで本のことを考えている高校生が日本にはたくさんいるのだと感動しました。そして同じ本好きであってもそれぞれ本に対しての思いの違いが感じられました。今回の全国大会では『雲を紡ぐ』と『オルタネート』の2つが最後まで熾烈な戦いでしたが、それぞれを推す人たちの熱い思いを聞くたびにどちらが高校生直木賞に相応しいのかとても考えさせられました。そもそもこの2作品は全くタイプの違った本で、どちらにも本として素晴らしいポイントがたくさんありました。いろんな意見を聞いて2つのうちどちらが好きというのはその人が本に求めるものの違いなのではないかというもっと深い話になり、日常生活では絶対にしない話が出来てとても面白かったです。普段友人とは本の感想を言い合う程度で、それ以上本についての話をしない私ですが、今回の高校生直木賞に参加したことによって、『本』や『読書』について深く話し合うということの面白さに気づきました。昨年よりもたくさんのことを学べたと思います。来年も参加したいです。」


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「高校生直木賞」公式ウェブサイト
http://koukouseinaoki.com