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お知らせ

2021/12/21

イオンワンパーセントクラブ 「アジア ユースリーダーズ2021」

1日目

 12月20日から22日までの3日間にわたり、イオンワンパーセントクラブのオンライン交流が行われています。この交流には全国から選ばれた8校の参加があり、本校からは高校2学年の生徒3名が参加しております。本来であれば参加している国を実際に訪れ、現地での交流を行うのですが、今年もコロナ禍のためオンライン開催となりました。このプログラムには、日本だけではなく、中国、ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ、カンボジア、ラオスの8か国から計72名の生徒が参加し、交流を行っています。

 今年は「食品ロス削減の視点で考える食の未来づくり」をテーマに、講演、オンラインツアー、ディスカッションを通して生徒たちは理解を深めています。1日目は本校の生徒にとって印象的な3つのプログラムがありましたので、生徒の印象と感想を見てみましょう。

【Dr. Rumi Ideの講義を聴いて】

 日本のフードロスの現状についての説明を聴きました。具体的な数値でどれだけ日本の食品ロス問題は深刻なのか改めて理解出来ました。ひとつのチーズバーガーを作るのに3000リットルの水が必要、空腹の状態で買い物をすると費用が64%上がる、など興味深いデータもありました。食品ロス問題の解決策を考えるというこのプログラムの目的を再確認出来た、意味のある素晴らしい講義でした。―匿名

【Dr. Karin Dobernig教授の講義を聴いて】

今回このイオンワンパーセントプログラムに参加した中でオーストリアのKaorin Dobernig教授の講演を聞くことができる貴重な機会がありました。彼女の講義の中で、特に印象に残ったのはフードロスとフードウェイストの違いについての話でした。フードロスとは、どうしても避けられなかった、駄目になり捨てられた食品のことを指しますが、フードウェイストは避けられたであろう、捨てられた食品のことを指します。なので、規格に合わなかった、傷んでいたなどの理由で工場や、農場などの生産者側の理由で廃棄されるものはフードロスとして扱われますが、賞味期限が過ぎた、少し食べたけど美味しくなかった、などの消費者側の理由で捨てられたものはフードウェイストとして扱われます。このためフードロスを減らすことは非常に難しいですが、フードウェイストは努力をすれば減らすことが可能です。

 また、その講義の後のディスカッションで海外の班のメンバーと、自分たちが出すゴミがフードロスとフードウェイスト、どちらにあたるのかを議論していくうちにそれぞれの国によってどのような物がどのような理由で廃棄されるかが少しずつ違っていて、非常に面白いと感じました。―匿名

【オンラインツアーについて】

 今日は、Garda Panganという、インドネシアでフードロスの問題に取り組む団体の代表の話を聞き、活動拠点をオンラインで案内していただいた。

 この団体は、フードロスという深刻な問題に包括的に取り組んでいる。具体的なプロセスはこうだ。まず、農家や食品工場、飲食店、スーパー、それから結婚式などのイベントで出た余剰食品を引き受ける。国中に1000人以上いるボランティアがそれぞれの拠点で食べられるものを仕分けたあと、場合によっては加工する。最後に、そのままの、あるいは加工された食品を、食料を必要としている人に直接届ける。活動拠点のオンラインツアー中も、平日であるにもかかわらず、リンゴの仕分けやジャムづくりなどをおこなうボランティアの姿が見られ、その本気にはただただ驚いた。

 このように、途轍もない努力をしている団体なのだが、政府の協力はまだあまり得られないという。特に、地方政府はフードロスの問題の深刻さを理解していないらしく、とても残念なことである。日本では、一生懸命大事な活動をする民間団体に政府の支援が十分行き渡っているのだろうかと改めて振り返る機会になった。社会にとって重要な活動は、官民一体で進められるような国であってほしい。―匿名

 講義やオンラインツアーの後、生徒たちは毎回ブレイクアウトルームに入り、グループメンバーとディスカッションを行っています。このプログラムを通して学んだことについて最終日にグループプレゼンテーションが行われますので、生徒たちはここで得た知識を基に、限られた時間の中で準備をしなければなりません。是非、この3日間を通してフードロスについての様々な事柄を国際的な視点から多く学び、頑張って欲しいと思います。