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お知らせ

2022/03/14

文芸誌『慶』第15号、新編集部とともに発行!

 本校の有志生徒が執筆した小説・随筆・評論・詩などの作品を掲載した文芸誌『慶』第15号が発行されました。本校3階メディアセンターにて無料で配布しております。本校に文芸部はありませんが、生徒の文芸創作活動の発表の場として2017年に文芸誌『慶』が創刊されました。中高生約20名が文芸作品をペンネームで発表しています。

執筆生徒の本名は教職員にすら明らかにされておらず、謎に包まれた文芸創作集団として4年以上にわたって活動してきました。創刊から長らく編集長を務めた小山杏樹さん(高校2年生)から鈴木雛乃さん(中学2年生)へ編集長が交代し、編集メンバーも一新されました。

今号では、高文連の文芸コンクールで入賞した清水綾乃さんと三浦真桜さんの作品が本名で特別掲載されています。文芸誌をお読みになった方は、アンケートへの回答をよろしくおねがいします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfrG2pNZEBmnvwL3GKD8Q9dHoetvQ2O8E2XLMQlAXJ3NL6RUg/viewform


副編集長による巻頭言と、編集長による編集後記を紹介します。


「巻頭言」佐々木希(中学2年生・副編集長)

努力した方が素晴らしい結果を出せるのが、普通です。勉強や部活も、そうなのではないでしょうか。美しくて読みやすい文章を作るのも努力である、と私は思います。語彙を増やして、他人の美しい文章にたくさん触れて、そういう努力が読みやすい文章を作るのではないか、と常々感じています。でも、読みやすい文章と、心を動かす文章は違います。心を動かす文章を作るのは、書いた人の強い気持ちです。どれだけ魂を込めたか、それが心を動かす文章を作る上で大切になってきます。しかも、どの文章に心を動かされるかなんて、読み手によって異なります。これが創作の面白いところです。どんなにつたない文章でも、あなたに刺さるかもしれない。みんなが下手という文章に、心を動かされる人がいるかもしれない。文芸誌「慶」には、部活に入っている人も入っていない人も、高校生も中学生もいます。さまざまな学年の、さまざまな立場の人が、「文章を書きたい、発信したい」という気持ちのもとに集まってできているのが、「慶」です。気持ちの強さなら、あなたが昨日読んだ本の作者にも負けていないかもしれません。きっとあなたの心に刺さるものがあります。その文章全体かもしれないし、その中の一文かもしれないし、さらにその中の一言かもしれない。さあ、あなたの心を動かす言葉を探しに行きましょう。


「編集後記」鈴木雛乃(中学2年生・編集長)

 皆さん初めまして。新編集長の鈴木雛乃です。これまでの編集の方々が大学受験でお忙しくなるので、メンバーが交代となりました。初めてなので、きちんとご挨拶しなければ! ――というわけで、今、シルクハットにタキシード姿でキーボードを叩いています。もちろん、冗談です。(はやみねかおる先生のネタです。わかった方、是非アンケートで教えてください!)

 まず、私と文芸誌「慶」との出会いについて。本に関わる活動を中学でしたいと思っていたとき、立命館慶祥に進学した先輩から里見先生と文芸誌のお話を聞き、慶祥受験を決めました。小学校6年生で参加したサマースクールで編集部の方々とお話し、やっと受験勉強する気になり、気合で受験を突破したのです。そして高校生直木賞の校内選考会に参加し、先輩方が声をかけてくださり、今に至ります。たくさんの出会いが私を導いてくれました。本当に感謝です。

 せっかく話に出てきたので高校生直木賞について紹介します。高校生直木賞は、全国の高校生がその年の直木賞候補作の中から、高校生が選ぶ直木賞を決めるというものです。本校の推薦本を決める校内選考会には中学生も参加できます。私は2回、高校生直木賞に参加しましたが、まず候補作がすごい。その本でしかできない読書を体験できます。(読めばわかります)そして感想を共有し、推薦本を決める校内選考会がすごい。本をたくさんの視点から見ることができます。他人と共有することで新たな発見がたくさんあります。(これも参加すればわかります)参加資格は、候補作6冊を読み切る、それだけです。メディアセンターで貸し出しされているので、是非読んでください。もっと知りたい!という方は本校のホームページも見てみてくださいね。

 では今回の文芸誌「慶」について。今回は高文連受賞作品を2作、受賞した方のコメントと共に特別掲載しています。

 清水綾乃さん『遠花火』(第36回全国高等学校文芸コンクール小説部門【優良賞】)

 三浦真桜さん『継承される記憶(『遠野物語』評論)』(第17回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優秀賞】)

 高文連は、全国の高校生を対象とした最大規模の文芸コンクールです。今回受賞されたお2人とも、普段は文芸誌「慶」にてペンネームで活動されています。

 さて、今回の文芸誌「慶」はかなりボリューミーでしたね。フルコースを食べてドリンクも飲んでそろそろ帰るところですが、アンケートをお忘れなく。気に入った作品はありましたでしょうか。奥付にあるQRコードからグーグルフォームに飛べるシステムになっているので、回答していただけると嬉しいです。皆さんの意見や感想は、私たち編集者だけでなく執筆者の方々のエネルギーになります。

 そして私たちは文芸誌「慶」を一緒に盛り上げてくれる仲間を募集しています。やり方、書き方がわからなくても問題ありません。文学作品という小宇宙は無限大です。一緒に新たな世界へ冒険に出かけませんか。何かありましたら鈴木雛乃、高校国語科里見先生にお声かけください。今号もありがとうございました!


★関連記事★

第9回高校生直木賞に参加決定!「新しい読書の扉を開きませんか」
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【立命祭特別企画】文芸誌『慶』× Without X、発行!「忘れられない言葉がある。伝えたい物語がある。」
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全国高等学校文芸コンクール優良賞!「創作はやめられない」
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短歌コンテスト優秀賞!
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★立命館慶祥中学校・高等学校文芸誌『慶』の主な活動歴★

・2017年度

中学1年生5名により編集部発足、創刊号および第2号発行。初代編集長は小山杏樹。

第12回「ふるさとを詠う」短歌コンクール【審査員特別賞】竹山結『東京に千歳に函館ふるさとはいつでもそこにあるよ私も』

第13回日能研文学コンクール【佳作】寺田ふう『Butterfly Effect』

第19回創作童話・絵本・デジタル絵本コンテスト【児童健全育成推進財団賞】梶浦拓音『ネコミチとさくら色のきっぷ』


・2018年度

第3~5号発行。

第56回有島青少年文芸賞【佳作】梶浦拓音『あさってのいろ』

第29回伊藤園お~いお茶新俳句大賞【佳作特別賞】寺田ふう『冬の日は寂しさ漂う水族館』


・2019年度

第5~9号発行。

札幌市民交流プラザにて「アートボランティアウィーク」に出展。

さっぽろテレビ塔にて「第4回文学フリマ札幌」に出店。

立命館慶祥中学校の小学生向けイベント「サマースクール」にて、文芸誌『慶』編集部員が「夏のストーリー創作講座」の講師を務める。

第57回有島青少年文芸賞【佳作】寺田ふう『再会』


・2020年度

第10~13号発行。

第7回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:小山杏樹)

第16回石狩支部文芸コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『告別四季』

第16回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優良賞】金石紗朋『今日は二度と訪れない』

第16回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優良賞】三浦真桜『日常に潜む恐怖(『羆嵐』書評)』

第16回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『詩の裏返し』

第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール評論・随筆部門【優良賞】金石紗朋『今日は二度と訪れない』

第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『詩の裏返し』

第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール文芸部誌部門【銅賞】立命館慶祥高等学校『慶』

第10号第9回鎌倉文学館こども文学賞【入賞】小島なごみ『追憶』

第58回有島青少年文芸賞【佳作】清水綾乃『涙に色があったなら』

第17回高岡・山町ポエム大賞【奨励賞】清水綾乃『ぎゅっと』


・2021年度

第14号(立命祭特別号)発行、300円で販売。第15号から鈴木雛乃が2代目編集長。

第8回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:三浦真桜)

第17回石狩支部文芸コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『遠花火』

第17回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優秀賞】三浦真桜『継承される記憶(『遠野物語』評論)』

第17回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『待つ』

第17回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】小島なごみ『夢から覚めたら』

第17回石狩支部文芸コンクール短歌部門【優良賞】原田佳苗『過去は過去変えられないと言う君の解いてる単元時制の一致』

第57回岐阜市文芸祭【佳作】清水綾乃『成長痛』

第19回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール小説部門【優秀賞】清水綾乃『遠花火』

第19回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール文芸部誌部門【銅賞】立命館慶祥高等学校『慶』

第23回全国高等学校文化連盟北海道・東北文芸大会青森大会出場(清水綾乃)

第36回全国高等学校文芸コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『遠花火』

第16回北海道小・中・高生短歌コンテスト【優秀賞】鈴木雛乃『百円のラムネのびんから見る夜空朱色の花火とじこめた夏』

第25回風花随筆文学賞【佳作】清水綾乃『追憶』

令和3年度江別市教育委員会賞(清水綾乃,鈴木雛乃)