NEWS

お知らせ

2022/07/05

【立命祭特別企画】文芸誌『慶』× ムスビカタ、発行!「忘れられない言葉がある。伝えたい物語がある。」

 7月8,9,10日開催の立命祭のテーマは「ムスビカタ」。そのテーマに創作意欲を刺激された有志生徒たちが学校内文芸誌『慶』編集部とタッグを組んで文芸作品を創作、この夏かぎりのスペシャル文芸誌を制作しました。小説・詩・エッセイとジャンルは様々ですが、すべての作品が「ムスビカタ」をテーマにしています。中学1年生から高校3年生まで8名の生徒が執筆・表紙・編集・製本の作業に関わりました。立命祭当日、一冊200円で在校生および教職員に販売いたします。

 本校に文芸部はありませんが、生徒の文芸創作活動の発表の場として2017年に文芸誌『慶』が創刊されました。中高生約10名が文芸作品をペンネームで発表しています。執筆生徒の本名は教職員にすら明らかにされておらず、謎に包まれた文芸創作集団として4年以上にわたって活動してきました。

文芸誌『慶』2代目編集長・鈴木雛乃さんのコメントと、茶木もねさんが執筆した「巻頭言」を紹介します。


鈴木雛乃(中学3年生)
【編集長挨拶】

「みなさんこんにちは。文芸誌『慶』編集長の鈴木雛乃です。今回の文芸誌『慶』の作品は立命祭テーマ『ムスビカタ』をテーマに執筆されています。昨年に引き続きまたこの企画をすることができ、とても嬉しいです。『ムスビカタ』というテーマを見たとき、たくさんの捉え方ができる面白いテーマだなと思いました。なにを結んでもよし、解いてもよし、具体的でも抽象的でもよし。言わば文芸誌も執筆者と読者の皆さんを結ぶひとつの架け橋となっている訳ですね。編集は例えるなら、結び目の形を綺麗に整える作業。たくさんの作品を読みながら、その幸せを噛み締めていました。本当に素晴らしい作品ばかりですので、是非自由に楽しんでください。そして、今回も業者の方に製本を依頼しました。作業は大変でしたが、その甲斐あり、光沢のある、かっちりとした表紙が燦然と輝いて見えます。いつもとはちがう文芸誌『慶』を味わっていただけますと幸いです。立命祭の3日間、アトリウムにて1冊200円で製本版を販売します。購入をご希望の保護者様はお子様を通じてお買い求めください。ただし、部数に限りがありますので、売り切れの際はご容赦ください。文芸誌『慶』は文字を、文学を愛する仲間たちで有志で活動しています。そしてこれからも、読者のみなさんと共に楽しく活動できたらと思います。これからもよろしくお願いします!アトリウムでお会いしましょう!」


茶木もね(中学3年生)

【心に色彩を】

(文芸誌『慶』第16号巻頭言)「まず、今回の文芸誌『慶』を手に取ってくださり、ありがとうございます。この素晴らしい文芸誌に興味を持ってくださった、素敵な感性をお持ちのみなさんに、突然ですが質問です。みなさんは読書をすることで心が豊かになった経験はありますか? 『心が豊かになる』と言っても、程度や基準は人によって様々だと思います。例えば私は、想像を膨らませて作品に自分で色付けしていくとき、やっと物語に触れられたように感じて、心が満たされます。小説に焦点を当ててお話しますが、小説において、最も読み取るのが難しく奥深いもの、それは『感情』です。言葉の正しい意味をまっすぐ受け取るだけでなく、その奥の深いところにある思いや気持ちを考える。作者の絶妙な言葉選びに、きっとあなたも心を動かされるはずです。現実では絶対に出来ないことでも、小説の中では可能になります。読むことが上手なあなたなら『書く』ということを通じて、言葉の魅力をもっと知ることが出来ると思います。『慶』には、年齢関係なく、自分の創作を発表している方が沢山いらっしゃいます。物語の登場人物に感情移入し、自分の心を豊かにする作品に出会える場所であり、多くの人に自分の気持ちをストレートに伝えることが出来る場所、それこそが文芸誌『慶』です。今回は、立命祭特別号ということで、すべての作品で『ムスビカタ』がテーマになっています。執筆者によって異なる『ムスビカタ』の解釈、想像を楽しんでいただけたら、と思います。あなたの心に色彩を与えてくれる作品に出会えますように。ページをめくれば、あなただけの特別な世界が待っています。」


★立命館慶祥中学校・高等学校文芸誌『慶』の主な活動歴★

・2017年度中学1年生5名により編集部発足、創刊号および第2号発行。初代編集長は小山杏樹。
第12回「ふるさとを詠う」短歌コンクール【審査員特別賞】竹山結『東京に千歳に函館ふるさとはいつでもそこにあるよ私も』
第13回日能研文学コンクール【佳作】寺田ふう『Butterfly Effect』
第19回創作童話・絵本・デジタル絵本コンテスト【児童健全育成推進財団賞】梶浦拓音『ネコミチとさくら色のきっぷ』


・2018年度

第3~5号発行。第56回有島青少年文芸賞【佳作】梶浦拓音『あさってのいろ』

第29回伊藤園お~いお茶新俳句大賞【佳作特別賞】寺田ふう『冬の日は寂しさ漂う水族館』


・2019年度

第5~9号発行。札幌市民交流プラザにて「アートボランティアウィーク」に出展。

さっぽろテレビ塔にて「第4回文学フリマ札幌」に出店。

立命館慶祥中学校の小学生向けイベント「サマースクール」にて、文芸誌『慶』編集部員が「夏のストーリー創作講座」の講師を務める。

第57回有島青少年文芸賞【佳作】寺田ふう『再会』


・2020年度

第10~13号発行。

第7回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:小山杏樹)

第16回石狩支部文芸コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『告別四季』

第16回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優良賞】金石紗朋『今日は二度と訪れない』

第16回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優良賞】三浦真桜『日常に潜む恐怖(『羆嵐』書評)』第16回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『詩の裏返し』

第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール評論・随筆部門【優良賞】金石紗朋『今日は二度と訪れない』

第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『詩の裏返し』第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール文芸部誌部門【銅賞】立命館慶祥高等学校『慶』

第10号第9回鎌倉文学館こども文学賞【入賞】小島なごみ『追憶』

第58回有島青少年文芸賞【佳作】清水綾乃『涙に色があったなら』

第17回高岡・山町ポエム大賞【奨励賞】清水綾乃『ぎゅっと』


・2021年度

第14号(立命祭特別号)発行、300円で販売。

第15号から鈴木雛乃が2代目編集長。

第8回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:三浦真桜)

第17回石狩支部文芸コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『遠花火』

第17回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優秀賞】三浦真桜『継承される記憶(『遠野物語』評論)』

第17回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『待つ』

第17回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】小島なごみ『夢から覚めたら』

第17回石狩支部文芸コンクール短歌部門【優良賞】原田佳苗『過去は過去変えられないと言う君の解いてる単元時制の一致』

第57回岐阜市文芸祭【佳作】清水綾乃『成長痛』

第19回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール小説部門【優秀賞】清水綾乃『遠花火』

第19回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール文芸部誌部門【銅賞】立命館慶祥高等学校『慶』

第23回全国高等学校文化連盟北海道・東北文芸大会青森大会出場(清水綾乃)

第36回全国高等学校文芸コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『遠花火』

第16回北海道小・中・高生短歌コンテスト【優秀賞】鈴木雛乃『百円のラムネのびんから見る夜空朱色の花火とじこめた夏』

第25回風花随筆文学賞【佳作】清水綾乃『追憶』令和3年度江別市教育委員会賞(清水綾乃,鈴木雛乃)


・2022年度

第16号(立命祭特別号)発行、200円で販売。
第9回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:梶浦拓音)

★関連記事★文芸誌『慶』第15号、新編集部とともに発行!

https://www2.spc.ritsumei.ac.jp/archives/36446

第9回高校生直木賞全国大会出場、『同志少女よ、敵を撃て』 を選出!

https://www2.spc.ritsumei.ac.jp/archives/37944