お知らせ

2022/08/22

全国高等学校総合文化祭文芸部門出場！「私が創作をやめない理由」

　７月３１日から８月４日まで東京都渋谷区の聖心女子大学で開催された第４６回全国高等学校総合文化祭東京大会文芸部門に、本校３年生の清水綾乃さんが北海道代表文士として出場しました。

　本校に文芸部はありませんが、生徒の文芸創作活動の発表の場として２０１７年に文芸誌『慶』が創刊、今年７月に第１６号が発行されました。中高生約１０名が小説・随筆・詩・書評・漫画などをペンネームで発表しています。執筆生徒の本名は教職員にすら明らかにされておらず、謎に包まれた文芸創作集団として４年以上にわたって活動してきました。清水さんは、文芸誌『慶』創刊メンバーの一人で、２０２１年の全道高等学校文芸研究大会作品コンクールに小説「遠花火」を出品して優秀賞を受賞、全国高等学校総合文化祭への出場権を獲得しました。清水さんの受賞作「遠花火」を全文掲載した文芸誌『慶』第１５号は本校メディアセンターで無料配布しております。

　江戸期に成熟した独特の感性や高い文化水準、「粋」の精神が織りなす東京で初めて開催された総文祭。全国から集まる高校生文士たちと作品の鑑賞や創作活動について意見を交流し、芭蕉記念館・芭蕉庵史跡展望庭園・深川江戸資料館などを巡る文学研修、散文部門の分科会では小説家・額賀澪さんを講師に迎えて小説における情景描写のコツを学び、最終日の講演会では小説家・谷村志穂さんのお話を聴くなど、充実したプログラムでした。清水さんの総文祭振り返りコメントを紹介します。

清水綾乃

　「とうきょう総文2022文芸部門に参加させていただきました。文学研修では芭蕉記念館・深川江戸資料館を訪れ、近代の文学についての知見を広げたり江戸時代のリアルな街並みに触れたりすることができました。散文部門の分科会では、まずビブリオバトルで交流を深めた後、事前に提出していた「ふるさと」をお題とした小説・随筆の合評会がおこなわれました。いくつかのグループに分かれた少人数での合評会であったため、他校の生徒と直接感想を交換し、様々な視点から拙作を評価していただける貴重な経験となりました。また講師である額賀澪先生からは創作をする際に用いる具体的なテクニックについて学び、ワークショップの間にも自分の創作レベルが高まっていく実感がありました。読者を意識し、描写を通して物語を伝え、わかりやすさにこだわること。今後の創作に活かしていきたいと思います。最終日には小説家の谷村志穂先生の記念講演があり、自分の創作について改めて考え、そして今後について決意を固める契機となりました。総文祭に参加し文芸に携わる多くの高校生と交流したことは、一生忘れることのできない体験になったと思います。それぞれがそれぞれの形で文芸創作を愛しているのを肌で感じました。その熱をぶつけ合う瞬間が本当に楽しかったです。同時に自分の創作の未熟な部分も知り、その経験こそが私が創作をやめない理由なのだと再確認しました。総文祭に参加できたことをこの上なく嬉しく思うと同時に、大変な状況の中開催まで尽力してくださった多くの方々への感謝を述べ、総文祭報告を締めくくりたいと思います。ありがとうございました。」

★清水綾乃さんのコンクール受賞歴（抜粋）★

第16回石狩支部文芸作品コンクール小説部門【優良賞】『告別四季』

第16回石狩支部文芸作品コンクール詩部門【優良賞】『詩の裏返し』

第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール詩部門【優良賞】『詩の裏返し』

第57回有島青少年文芸賞【佳作】『涙に色があったなら』

第17回高岡・山町ポエム大賞【奨励賞】『ぎゅっと』

第39回北海道高等学校数学コンテスト【北海道高等学校算数数学教育会長賞】

第17回石狩支部文芸コンクール小説部門【優良賞】『遠花火』

第17回石狩支部文芸コンクール詩部門【優良賞】『待つ』

第57回岐阜市文芸祭【佳作】『成長痛』

第19回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール小説部門【優秀賞】『遠花火』

第23回全国高等学校文化連盟北海道・東北文芸大会青森大会出場

第36回全国高等学校文芸コンクール小説部門【優良賞】『遠花火』

令和3年度江別市教育委員会賞（文化）

第25回風花随筆文学賞【佳作】『追憶』

第46回全国高等学校総合文化祭東京大会出場

第18回石狩支部文芸コンクール評論・随筆部門【優秀賞】『言葉が立ち上がる瞬間について（詩『傷あと』を用いて）』

第18回石狩支部文芸コンクール詩部門【優秀賞】『乖離』

第18回石狩支部文芸コンクール短歌部門【最優秀賞】『今ここを生きるしかない僕たちの夢よ見据えろ不織布の先』

第18回石狩支部文芸コンクール短歌部門【優良賞】『望遠の君の瞳を恋い慕う私は君の景になりたい』

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