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中学受験の理科の単元ごとの勉強法!問題傾向や暗記のポイント

入試関連

「子どもの理科の得点が伸びない」と悩んでいる方もいるのではないのでしょうか。理科は国語や算数と比較し、配点率が低い学校もあるため後回しにされがちの科目です。しかし勉強法のコツを掴めば、成績が伸びる科目でもあります。

中学受験の理科の難易度や出題傾向をはじめ、生物・地学・物理・化学の分野別勉強法を解説します。理科が苦手な子どもの傾向と対策も紹介していますので、是非参考にしてみてください。

中学受験の理科は4分野!問題の傾向はある?

中学受験における理科の問題の特徴や、分野別の出題範囲を解説します。

理科の出題傾向と小学校で習うカリキュラムとの違い

中学受験の理科では、小学校で習う生物・地学・物理・化学の各分野から偏りなく出題されます。そのため不得意分野があると高得点を目指すことができません。

また学校によっては、通常の小学校で習う内容だけでは対応できない場合もあるのです。最近では知識を問われる問題ではなく、思考力を問われる問題も増えており、中学受験に特化した勉強が必要となります。

さらにカラー印刷された写真や図が掲載された問題も増えているため、用語を暗記するだけでは対応しづらいのが現状です。

なお配点は、国語・算数が各100点満点、理科・社会は50点満点という学校もあります。

一般的な中学受験の理科の出題範囲について

生物・地学・物理・化学の分野別の、おもな出題範囲を下記に示します。

生物 植物、動物、人体
地学 天体、天気、地層
物理 音、光、電気、熱、てんびん、ばね、輪軸
化学 体積、結晶、金属、pH、濃度、気体

おもな出題範囲だけでも膨大な範囲を勉強することがわかります。

ただ押さえておくべき知識や考え方には型があり、型を覚えていれば解くことができます。

また中学受験の理科は大問の中にいくつか小問が設けられています。関連する小問が多く、問1と問2が解けたら問3も解ける場合も少なくありません。大問を丸ごと失点するリスクが少ない点から見ると、理科は得点を稼げる科目です。

生物・地学・物理・化学の分野別!中学受験の理科の勉強法

「中学受験の理科の勉強法がわからない」と悩んでいる子どもに向けた、効率的な勉強法や学習のポイントを解説します。

理科を効率よく勉強・暗記する方法

理科は下記の順で勉強すると、効率的に問題が解けるようになります。

  • 知識の定着
  • 演習問題
  • 入試問題

この順で勉強する理由は、インプットしてから、問題を解いてアウトプットさせると、知識が定着しやすくなるためです。

反対に暗記だけで終わると、アウトプットができず時間が経つと忘れてしまいます。またいきなり演習問題を解いても、インプットができていないため、何を問われているか問題を理解できません。

そして暗記と演習問題をこなせば、入試問題にも対応できるレベルになっています。そのため暗記・演習問題・入試問題の順は非常に重要です。

なお理科は、文章と図をセットで覚えると記憶に残りやすくなります。例えば教科書や問題集に掲載されている植物の絵をノートに写し、そこに部位の名前を書き込むなどです。

演習問題を解く際も図やグラフ、表を書くようにしましょう。例えば食塩水濃度の問題では、ビーカーに水や塩を入れた実験を題材に、濃度や水・塩の量などが問われます。実際に図や表にまとめると、何を問われているのかが明確になり、どんな計算式を使えばいいかが見えてきます。

理科はイメージが大切になるため、必ず図やグラフ、表を書き込みましょう。

理科の出題範囲別の学習のポイント

生物・地学・物理・化学における、分野別のおもな学習のポイントは下記の通りです。

生物 暗記
地学 暗記と原理の理解
物理 原理の理解
化学 計算問題
生物

生物は基本的な知識問題がメインとなり、細かな知識を問われたり、実体験ベースに考察したりする力が必要となります。難問も出題されることが多いです。ただし生物の問題は、ほぼ出尽くしているため、過去問を解けば傾向がわかることが多いです。

地学

地学は暗記と原理の理解が必要です。地学もある程度パターンが決まっているため、何度も解くことで解法を習得できます。

物理

物理は暗記問題が少なく、いかに原理を理解しているかが最重要ポイントです。知っている原理や公式を使って解答するため、気づきや途中式をメモすると整理しやすくなります。

化学

化学ではほとんど計算問題が出題されます。比を使った計算箇所が多いため計算が得意な子どもは点数を取りやすくなります。ただ問1を間違えると、それ以降の問題も全て不正解となる問題がある点には気をつけましょう。

理科が苦手な子どもの特徴と対策

理科が苦手な子どもの特徴は下記の通りです。

  • 身の周りに興味や関心がない
  • 覚えることが苦手
  • 問題に不慣れ

理科に興味や関心がない子どもは実体験が不足している可能性があります。また机上の勉強と身近な現象や日常の科学がリンクしていないことがあります。
そのため科学館やプラネタリウムなどに連れていくとよいです。机上の勉強だけでは理解しにくい内容も、身を持って体感すると、興味や関心が強まります。

また平均点に満たない場合は知識が定着していない可能性が高いです。知識が定着していないと問題も理解できないため、ますます理科の苦手意識が高まります。中学受験では深く問われる問題もあり、基本的な用語だけではなく意味まで確認しましょう。

そして中学受験の問題では基本知識でも問われ方が違うと答えにたどりつけないことがあります。
また、初見の問題でも与えられた条件や表・グラフを読み取って自分の知識と照らし合わせ答えを導くことが必要となります。
よって、演習問題や過去問は数をこなし慣らすことが大切です。

中学受験の理科を暗記で覚えるコツは?自宅学習のポイント

理科の自宅学習のポイントは、興味・関心を持たせることです。そのためには、天気や天体、植物などの、日常生活に転がっている理科に触れさせることがおすすめ。

例えば天気予報士が「寒冷前線が通過し、激しい雨や落雷に注意が必要です」と説明していたら、参考書などで寒冷前線について子どもと一緒に確認しましょう。

すると「寒冷前線には、通過時に局所的に短時間強い雨を降らせる特徴がある」とわかり、「だから天気予報で言っていたのか」とつながりができます。そして寒冷前線を身近に感じ、興味が沸く可能性があるのです。

そして保護者の方のNGな教え方は「理科が苦手」と決めつけることです。子どもが理科が苦手と思い込み、得意な単元も見いだせなくなるためです。

理科は4つの分野の中に細かな単元が多くあり、一つくらいは好きな単元が見つかることが多いです。好きな単元があれば自主的に勉強するため、得点アップにつながります。「理科が苦手」と決めつけず、まずは興味・関心を持たせるようにしましょう。

理科はイメージが大切!できると楽しい科目

中学受験の理科は用語や原理、計算式など覚える項目が多く、面倒な科目と思われがちです。しかし覚えた内容を問題で発揮し正解すると、解くことが楽しくなります。

とくに理科では目に見えないことをイメージして解く問題が多くあります。イメージをするためには興味・関心を持ち実体験で学ぶことが大切です。一緒に植物採集をしたり、科学館に行ったりと、子どもに身をもって体験させましょう。

そして一つでも好きな単元が見つかれば、得点が上がり苦手意識が軽減されやすくなります。日々の生活の中には理科を学ぶチャンスがあるため、子どもと楽しみながら学習を進めてみてください。

また、立命館慶祥中学に通う学生110人にアンケートを取った結果、理科の対策が受験勉強の中で最も難しかったという声は全体の10%程度と割合は低かったようです。

その中でも、理数系の解き方を覚えること・暗記問題が多いことが具体的に挙がっていました。

難しかったポイントの上位には挙がっている教科ではありませんが、油断は禁物です。各校の過去問に慣れておくとよいかもしれません。

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