中学受験での親の役割!子どもにするべきサポートと考え方
2022.01.26
中学受験は子どもだけでなく、親にとっても重大なイベント。日々机に向かい、目標に向けてがんばる子どもをどのように応援すればよいのか、悩みや不安を抱え込んでしまうのも無理のないことです。
中学受験生の親としてすべきこと、すべきでないことについてしっかり把握しておけば、致命的なミスの発生を防ぎ、志望校合格へと近づきやすくなるでしょう。
中学受験において親が担うべき役割とは?
中学受験に挑む子どもは、大きな不安やストレスに苛まれています。「もし志望校に落ちてしまったらどうしよう」「今のままの勉強方法でよいのだろうか」などなど、いろいろなネガティブワードが頭の中を飛び交い続けているような状況です。
そのような子どもに対して、親が担わなければならない役割はもっとも信頼できるサポーターです。子どもが中学受験で行き詰まった時、安心して悩みを打ち明けられる、ある意味「安全地帯」的な存在とならなければなりません。
そのために、子どもが中学受験勉強に対して迷いなく打ち込めるよう、環境づくりを徹底しましょう。たとえば、目標の偏差値を達成するためのスケジュールをいっしょに作り、適宜その通りに勉強が進められているか、声をかけて確認してあげるといったようなことです。
子どもが勉強している内容についても我関せずではダメです。可能であれば、子どもが今どのようなことを勉強しているのかを親の目線から把握し、学習状況を管理できるようになりましょう。
中学受験中の子どもに親としてできるサポート
中学受験にチャレンジする子どもに対して、親はいったいどのようなことができるのか、具体的な例を紹介します。
生活習慣、スケジュールの管理
生活習慣の乱れは、成績の乱れにつながります。夜更かしが続けば勉強に身が入りません。また、小学生といえば遊びたい年頃。ダメだとわかっていても、ついつい遊びを優先してしまいがちです。そのような時、気を引き締める役割を担うのが親です。生活習慣の乱れ、そしてスケジュールの乱れが起こらないよう、適切にチェックや声かけを行ってください。叱ることも時には必要です。
入試や志望校、進学塾の情報を調べる
小学生と大人では、入手できる情報に大きな差があります。志望校や入試、塾に関する情報を調べろと子どもにいっても難しいものです。
だからこそ、親が代わりに情報収集を行わなければなりません。志望校の見学会や入試日程、塾の募集情報など、子どもが知りたいと思ったことをしっかりリサーチし、届けてあげる必要があります。
プリントや資料の整理
中学受験に関しては、さまざまな数の資料を受け取ることとなります。そして、大抵の子どもはプリント類の整理整頓があまり得意ではありません。重要な申込書等を無くしてしまうのもよくあることです。
トラブル防止や子どものストレス軽減のためにも、プリントの類は親が管理をしてあげた方がよいでしょう。
メンタルケア
受験というのは長く孤独な闘い。中学受験であってもそれは変わりません。受験までの間、子どもはさまざまなストレスに苛まれることでしょう。
そのような時、親がよき相談相手としてそばにいれば、子どもの心にとって大きな助けとなります。子どもが辛そう、苦しんでいそうと感じた時は、積極的に相談に乗ってあげてください。時折、いっしょに外へ出かけるなどして骨休めをするのもよいでしょう。
やってはいけない!中学受験中の親のNG行動
中学受験において、親は子どものよき支援者とならなければなりません。だからこそ、親として応援者としてやってはならないこともあるのです。
感情的な叱責や罵倒
なかなか成績アップができない子どもに対して、苛立ちを感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、だからといって感情に任せて子どもを激しく罵るのは絶対にNGです。
激しい罵倒は子どもに威圧と恐怖を植え付け、「親が怒るから受験に合格しなければならない」という、自分本位でない目的のための行動を起こさせてしまいます。このような状態になると子どもは中学受験へのやりがいを失い、成績低下やストレスの蓄積へとつながります。
時には注意することも必要かもしれませんが、感情のまま大声をあげてはいけません。
他の子どもと比べる
誰かと比べられるというのは、あまり気持ちのよいものではありません。たとえば「同じクラスの◯◯くんはテストで満点だった」「◯◯ちゃんは◯◯中を受けるのになぜお前は受けない」といったようなことばを聞かされた子どもは嫌な気分になるでしょう。
中学受験はあくまでも自分のために行うものであって、誰かに自慢するためのものではありません。「比べたいから」中学受験をさせていると子どもが思うようになれば、合否のみならず今後の家族関係にもよからぬ影響を及ぼすでしょう。
無関心・放任・何もしない
先ほども述べた通り、中学受験は子どもにとって辛く険しいものです。そのようなことにチャレンジしている傍らで、親があたかも我関せずとでもいったような行動を続けていれば、どのように感じるでしょうか。
必死になって勉強を続けているのに大音量でテレビを見ている。お金が勿体ないからと塾にも行かせてくれない。中学受験に対してどうでもよいかのような態度をとっていると、子どもは親を信頼できなくなってしまいます。
中学受験の学習も親が教えてあげるべき?
「親が子どもの学習指導もすべきか」はかなり意見の分かれるところです。もし、親がみずから勉強を教える場合、指導内容に誤りがないよう気を配らなければなりません。塾で指導している先生と教え方や解き方が違うと子どもは混乱してしまうからです
指導までは行わず、学校や塾に任せた方法が効果的でしょう。プロフェッショナルに任せた方が安心です。
立命館慶祥高校の母親が語る「受験生を子に持つ親のサポート術」を紹介!
実際に中学受験を経験した秋田侑磨さんの母親に、「受験生を子に持つ親のサポート術」のインタビューに協力していただきました。
立命館慶祥高校 1年生
秋田侑磨
札幌市中央区にある緑丘小学校出身で、現在は立命館慶祥高校の一年生。
実際にサポートしたこと(具体的なサポート内容、勉強面、精神面など何でもOKです)を教えてください。
登校前は毎朝漢字と計算をやらせていました。時間がある時は少しでもコミュニケーションを取り、話を聞いてあげるようにしていました。
受験生のお子様を持つ親としての心構えを教えてください。
どんなにテストで結果が出なくても、まずは頑張った姿を褒めてあげるという意識はとても大切だと思います。
受験に挑む本人の頑張りは重要ですが、それ以上に親のサポートあって成功するものと言えるでしょう。
中学受験は親も努力する必要がある
中学受験でがんばらなければならないのは、子どもだけではありません。親たちもまた、必死に努力を続ける子どもたちをサポートする必要があります。
親と子、双方が努力してこそ、それにふさわしい結果がもたらされるということを理解しておきましょう。