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お知らせ

2021/07/06

【立命祭特別企画】文芸誌『慶』× Without X、発行!「忘れられない言葉がある。伝えたい物語がある。」

7月10・11日開催の立命館慶祥高校立命祭のテーマは「Without X」。そのテーマに創作意欲を刺激された有志生徒たちが学校内文芸誌『慶』編集部とタッグを組んで文芸作品を創作、この夏かぎりのスペシャル文芸誌を制作しました。小説・詩・エッセイとジャンルは様々ですが、すべての作品が「Without X」をテーマにしています。中学1年生から高校3年生まで18名の生徒が執筆・表紙・編集・製本の作業に関わりました。

こちらからダウンロードしてお読みください。 → 文芸誌『慶』第14号(立命祭特別号)

  

付録として、執筆生徒それぞれが「自分にとって大切な本」を一冊紹介する「Without this book~この本なしでは生きていけない!~」もオンライン公開します。

こちらからダウンロードしてお読みください。 → 14号付録(Without this book)
  

読者の皆様からの感想やご意見を募集しております。下記リンク先のGoogleフォーム「読者アンケート」へのご協力をお願いします。

https://docs.google.com/forms/d/1UWFrvjvSbHTccX9EvDeNJm7Ac7feDMchpi62GIAzmGY/viewform?edit_requested=true

  

  

文芸誌『慶』第14号の臨時編集長を務める寺田ふうさんのコメントを紹介します。

 寺田ふう立命館慶祥高等学校2年の寺田ふうです。私は、普段は、文芸誌「慶」にて小説の執筆と編集作業も少しやっています。今号に限り、臨時で編集長を務めさせていただいております。文芸誌「慶」とは、2017年秋に発足した有志活動です。毎号執筆者を募集し、意欲のある生徒の作品が掲載されています。 
部活動や同好会ではないので、決まった活動日や固定メンバーがいる訳ではありません。とはいえ、私たち初期からの編集メンバーはすべての号の発行に携わっていますし、創刊号から今日に至るまでほとんどの号に作品が掲載されている常連の執筆者もいます。強制力のない中でも、継続して参加している生徒がたくさんいる、活発な活動です。執筆者だけでなく、読者も、本校の生徒をはじめ、保護者の方や外部にもいらっしゃいます。文芸誌「慶」として、文芸誌の発行だけでなく、イベントへの参加なども行っています。第14号の文芸誌は今までとは違う点がいくつかあります。まず、今号は「文芸誌『慶』× Without X」という、「慶」初の立命祭連動企画のもと発行されています。
 これは、私が発案したもので、「今年度高校立命祭テーマ『Without X』を題材にした作品を掲載する」ことが中心となっています。Without X(もしもXがなかったら)。Xに何を入れるかは自由ですから、想像力の掻き立てられる面白いテーマですよね。そう思っているのは私だけではなかったようで、中学1年生から高校3年生まで、20名近い参加者が集まりました。よって、この第14号に掲載されているのは、すべて「Without X」をテーマにした読み切り作品となっています。もう一つ、初めての試みとして、業者の方に製本を依頼した特別版の作成も行いました。
 普段の文芸誌は、学校の印刷室で刷り、生徒の手作業で製本するというものです。学校の機材をお借りし作らせていただいているので予算のない私たちからするとありがたいことなのですが、綺麗に製本された文芸誌への憧れもありました。今回100部限定というかたちではあるものの、立派な製本の「慶」を手に取ることができて感無量です。全面に色の乗った鮮やかな表紙が輝いて見えます。さらに、今号は付録までつけてしまいました。
 第14号執筆者に、「この本なしでは生きていけない!」と思えるくらい大事な本を訊いた「Without this book」です。それぞれの執筆者の作品と併せてご覧ください。また、この小冊子にはおまけとして文芸誌「慶」の歩みがわかる年表も収録しています! 完成までには様々な苦労がありました。何より、私は初めて編集長の立場を務めたため、至らない点もいくつかあったと思います。創刊からずっと編集長だった小山杏樹さんの存在が、いかに大きなものか改めて実感しました。今号も、彼女に担当していただいた仕事もあり、やはり真の編集長は小山さんだと強く思っています。小山さんだけでなく、他の編集メンバーや先生の存在も大きかったです。編集長として、執筆者の皆さんへの各種告知などは主に行っていたのですが、この活動期間中ずっと気が気でなかったです。責任を持った主催という立場は、私にはかなり大変なものでした。その分、完成した今の喜びもひとしおですが。私は、今号に執筆者としても参加しています。これに関しては、いつも通り苦労したという表現になってしまいます。小説を一から書き上げるというのは、とても難しく、消耗する行為です。それを達成した執筆者の皆さんには、一人ひとり労いの言葉をかけたいくらいです。しかし、作家にとって最も執筆の疲れが癒やされるのは、読者からの反応でしょう。もし、文芸誌を読んでみて良いと思える作品があったら、アンケートで感想を送ってくださると非常に嬉しいです。
 企画、有料製本、付録小冊子と、初めての挑戦がたくさんあった第14号ですが、これらはすべて以前から編集メンバー内で「やってみたい」と思っていたことです。今までの活動を踏まえた上で、新しいこともなんとかやり遂げられた今号は、文芸誌「慶」の今までの集大成とも言えるかもしれません。しかし、「慶」はまだまだ終わりません。今号の経験を活かし、これからもさらに良い文芸誌を作っていきたいです! 文芸誌の立ち上げから一線で活動し続けていた我々高校2年生は、もうじき活動が難しくなってしまうかもしれません。ですが、文芸誌「慶」は、慶祥に文学や創作活動を愛する生徒がいる限り、ずっと続いていくべきです。存続させるためにも、私たちは、後輩の指導などできることに尽力したいと思います。ですが、私たちが力を尽くしても、読者がいなければ文芸誌は成り立ちません。今この文芸誌に興味を持っていただいている皆さんに、心より感謝を申し上げます。
 本当にありがとうございます。そして、これからも文芸誌「慶」をどうかよろしくお願いします!

・2018年度
 第3~5号発行。第3号を立命祭で配布。
 第56回有島青少年文芸賞【佳作】梶浦拓音『あさってのいろ』
 第29回伊藤園お~いお茶新俳句大賞【佳作特別賞】寺田ふう『冬の日は寂しさ漂う水族館』

・2019年度
 第5~9号発行。4月 第5.5号(新入生歓迎号)発行、新中学1年生に配布。
 5月 札幌市民交流プラザにて「アートボランティアウィーク」に出展。
 7月 さっぽろテレビ塔にて「第4回文学フリマ札幌」に出店。
 7月 立命館慶祥中学校の小学生向けイベント「サマースクール」にて、文芸誌『慶』編集部員が「夏のストーリー創作講座」の講師を務める。
 第57回有島青少年文芸賞【佳作】寺田ふう『再会』

・2020年度
 第10~13号発行。第7回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:小山杏樹)
 第16回石狩支部文芸作品コンクール小説部門【優良賞】清水綾乃『告別四季』
 第16回石狩支部文芸作品コンクール評論・随筆部門【優良賞】三浦真桜『日常に潜む恐怖(『羆嵐』書評)』
 第16回石狩支部文芸作品コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『詩の裏返し』
 第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール詩部門【優良賞】清水綾乃『詩の裏返し』
 第18回全道高等学校文芸研究大会作品コンクール部誌部門【銅賞】立命館慶祥高等学校文芸誌『慶』第10号
 第9回鎌倉文学館こども文学賞【入賞】小島なごみ『追憶』
 第58回有島青少年文芸賞【佳作】清水綾乃『涙に色があったなら』
 第17回高岡・山町ポエム大賞【奨励賞】清水綾乃『ぎゅっと』

・2021年度
 第14号(立命祭特別号)発行。第8回高校生直木賞全国大会出場(代表生徒:三浦真桜)

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高校生直木賞全国大会出場!

高文連文芸コンクール入賞作品集&有島青少年文芸賞作品集、発行!