スーパーグローバルハイスクール(SGH)

課題研究

課題研究テーマ:「多文化共生を共に創る」

今後のグローバル社会において求められる人材は、単なる「多文化共生」を一方的に学び、考えるだけでは育成できません。日本と異なる多文化に生きる人々と共に学び・考える活動をとおして「多文化共生」を体験・実感し、新たな「多文化共生」のカタチを他者と共に創造することが求められます。そこで、本校では以下の取組をとおし、課題研究を実施することにより、グローバル・リーダーを育成します。

取組1 高校1年「地域研究」の取組

教科学習において、基礎学力を養うのみならず、(1)探究心や発想力、(2)情報収集や情報リテラシーなどのスキルを身に付けさせます。生徒自身がグローバル社会で生きる上で教科学習の力が求められることを知り、教科学習への意欲も向上することがねらいです。

取組2 高校2年「海外文化研究」の取組

日本とは異なる国の歴史や文化に触れることにより、グローバルな視野を獲得するとともに、国際的諸課題についての興味・関心を喚起します。また、全コース共通のテーマを設定し、現地の高校生または大学生とのディスカッションや活動を企画し、実施します。この活動・経験を通し、生徒自身の自主性を育成し、現地の人々と協力して問題解決に取り組む態度を養います。

取組3 「観光開発」(LAクラスの特設科目)での学び

「観光開発」では、観光学の基礎講義に加え、本学園とすでに教育提携を結んでいる、ロシア・サハリン州等でフィールドワークを行い、両地域間の観光開発を共同作業で行います。また、自分たちのアイデアがビジネスとして成立しうるかについて検討します。ここでの学習・活動を通し、ボーダースタディーズやボーダーツーリズムという新たな学問についての学びを深め、“ボーダーを生かす”という新たな視点を持ち、発想の転換や創造力・企画力を育みます。

取組4 「国際社会」(IRクラスの特設科目)での学び

「国際社会」では、アイヌ文化基礎・多文化理解基礎を学習する他、自然との共存を基礎とするアイヌ文化の理解から、現代の社会生活(社会構造)に対して、提言できることを検討します。海外研修も、ロシア・サハリン州やニュージーランド、カナダ・バンクーバーなどで実施します。この講座での学習・活動を通し、日本の先住民族・アイヌの歴史・文化・価値観を学び、「私」と「彼ら(アイヌ)」というボーダー(境界)を越えた「私たち」という共通の意識を育みます。また、アイヌ文化の継承・保存については、現在の日本の課題であり、高校生の視点からの解決策を提言・発信し、主体的に問題を捉え、解決する意識を育てます。

取組5 「アジア学」(JBクラスの特設講座)での学び

高校2年次の海外研修を踏まえ、多様な民族が対立・共生する東南アジアについて詳細な学習を行います。また、アジアの抱える社会問題に取り組む活動をより深く理解するために、新たに研修プログラムを実施し、生徒・教員の協働でそのプログラム内容を開発します。海外研修先は、北部タイ(2013年度から高校2年次の海外研修でPhayao県にあるYMCA Phayao Centerとの共同活動を行っている)です。この講座での学習・活動を通し、東南アジアの知識を得るだけではなく、そこで得た知識を日本が抱える問題や他の社会問題に置き換え、主体的に解決策を考える力や、国・民族の違いを超えて解決しなくてはいけないという使命感・責任感、他者との協働作業で重要となる協調性などを生徒が身につけることができます。

取組6 高校全生徒を対象とする取組

・講演会 ・SGH課題研究発表会