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中学受験における偏差値の考え方は?意味や計算方法も解説

コラム

中学受験のために偏差値はどのくらいあれば良いのか気になりますよね。偏差値の数値で一喜一憂している親御さんもいるのではないでしょうか。
ここでは中学受験における偏差値の算出方法や特徴を解説しています。

さらに中学受験に必要な偏差値の数値や偏差値を活用する方法、偏差値の上げ方など、中学受験に役立つ情報もあり。
中学受験における偏差値の意味を知ることで子どもに合った中学が見つけやすくなりますし、学力アップにもつながります。

中学受験でも出てくる!偏差値とは一体何か

中学受験で必ず出てくるのが偏差値です。偏差値は高いほうが良いと想いがちですが、正直どういうものなのかよくわからないという声もあります。中学受験における偏差値とは何なのかを解説していきましょう。

偏差値とは学力を把握できる数値

偏差値とはどのくらいの学力があるのか把握できる数値です。平均値が50で25から75までで表されますので、50以上なら平均よりも上、50以下なら平均より下と判断できます。
偏差値があることで自分の学力に合った中学を受験することができますし、偏差値により志望中学への合格が難しそうとなれば、さらに勉強に力を入れるといったこともできます。

ただし、受験した試験によって受験生の数、層(母集団)違うため同じ学校であっても異なる偏差値が出ます。例えばA塾模試を受験して出た偏差値を、B塾の偏差値表に当てはめて「合格できそう」と考えるのは誤った使用方法です。

偏差値はテストの点数が高いからといって、高くなるわけではありません。
国語が70点で偏差値50、算数が50点でも偏差値が70になる場合もあります。

また前回の偏差値が50だったとしても、今回は70になることもあります。偏差値はテストの難易度により、変わるものでもあります。

偏差値の算出方法

偏差値を算出するためには、テストの得点、平均点、標準偏差が必要になります。

標準偏差の計算方法

  • テストを受けた全員の平均点を出す
  • 全員の点数からそれぞれ平均点を引いた値(偏差)を計算し、それを2乗する
  • 全員分の偏差の2乗を合計して受験者の数で割る。(偏差の2乗の平均値)
  • 偏差の2乗の平均値の正の平方根を計算する

偏差値の計算方法

  • 自分の点数から平均点を引き、標準偏差で割る
  • 1で求められた数値を10倍し50を足す

偏差値が50で平均的、70になると全体の上位2%に入る学力があることになります。
中学受験を考えている親や生徒はテストが終わったらすぐに自分の偏差値を知りたくなるでしょうが、個人の点数だけで偏差値を算出するのは難しいと思っておきましょう。

中学受験における偏差値にはどんな特徴がある?

中学受験における偏差値は、高校受験とは違った特徴があります。

中学受験の偏差値は差が出やすい

中学受験の偏差値はテストにより差が出やすいという特徴があります。偏差値はテストを受けた人たち(母集団)により違ってしまうためです。

A:全国の小学生を対象としており、受験なしで公立中学に進学する生徒も参加
B:中堅中学校を目指す生徒、中学受験の勉強を始めていない生徒も参加
C:難関校を目指す中学受験の勉強を行っている生徒が参加

上記3つのパターンの場合、偏差値はA→B→Cの順番で高く出る傾向があります。。テストを受けている母集団のレベルにより、偏差値の数値が20以上変わることも珍しくはありません。

また、同じ学校であっても、複数回入試日があれば試験日によって偏差値が変わります。これは学校の価値が変わったわけではなく、どのような中学校が同じ入試日になるかによって受験者層が異なるためです

中学受験に必要な偏差値はどのくらい?

中学受験のために必要な偏差値は40くらいといわれています。「そんな低い偏差値でいいの?」と思ったかもしれませんね。中学受験における偏差値は低く出る傾向があり、50あれば学力が高いほうになるのです。

中学受験をするのは小6全体の10%にも満たず、首都圏でも20%程度しかいません
受験勉強をしっかりしているレベルが高い生徒ばかりが受けているテストの中では、平均の偏差値50でも学力が高いことになります。偏差値40あれば小6全体の中ではかなり上位になりますから、中学受験に合格する力はあるといえるのです。

中学受験をするには偏差値60は欲しいという説もあるようですが、中学受験における偏差値の実態を知らない人の意見でしょう。

また、中学受験の偏差値は、合格の可能性が80%で出されています。これは大学受験の60%とは異なります。12際の受験は精神的な影響が大きいため80%で出していると言われています。

中学受験と高校受験の偏差値は同じではない

中学と高校では、偏差値の価値が違ってきます。進学校と言われる学校の偏差値は、高校はだいたい60以上です。しかし中学では40以下の場合もあります。

偏差値に差が出るのは、受験する生徒に違いがあるためです。高校は中学生ほとんどが受験をします。

中学受験はごく一部の小学生、しかも学力が高い小学生だけを対象としているため、受験する生徒のレベルの差が偏差値にあらわれます。

どう活用する?中学受験での偏差値の考え方

偏差値が低いからといって悲観することはありません。偏差値を活用することで学力を上げることができますし、中学受験を成功させやすくもなります。

同じレベルのテストを継続的に受ける

中学受験生の偏差値は受ける生徒のレベル(母集団)で大きく変わります。
いろいろなテストを受けるとその時により偏差値がバラバラになり、自分の正確な学力を把握しにくくなってしまいます。同じレベルのテストを受けることで、自分が今どのくらいの位置にいるのかを知りやすくなります。

また継続的に受けることで、自分の学力を比較しやすくなります。伸び悩みをしている教科もわかり、中学受験対策もしやすくなるでしょう。

合格偏差値との差に注目する

合格基準偏差値と自分の偏差値を比較すると、合否の判断がしやすくなります。
基準偏差値をクリアしていれば合格の可能性が高いですし、足りなければ偏差値が上がるように勉強をすれば良いですね。志望校を決める基準にもできます。

小6夏以降の偏差値を重視する

偏差値は小6の夏以降を重視するのがおすすめです。中学受験は小4から始めることが多いです。
しかし小4、小5の偏差値はあまりアテになりません。
中学受験の勉強は小6から本格的に行うことがほとんどだからです。

小学生の学力は半年で大きく変わることも珍しくなく、中学受験の直前となる偏差値を意識することが大切になってきます。

中学受験で子どもの偏差値を上げるにはどうしたらいい?

偏差値がなかなか上がらないときはどうすれば良いのでしょうか。偏差値を上げるためのポイントを紹介します。

テストは正答率を気にするようにする

テストは点数ではなく、正答率に注目してみましょう。正答率が高い問題が解けても、ほかの子たちと差をつけることはできないためです。

中学受験では学校の勉強だけではたちうちできない難問が出題されるのは普通です。正答率が低く難しい問題ができるかできないかが合格への鍵になります。

復習は必ず行う

偏差値が高い子は復習に多くの勉強時間を割いています。勉強しても忘れてしまっては意味がありません。
何度も繰り返すことで身につけることができます。

テストの問題を見直すこともおすすめです。わからなかった問題を徹底的に復習することで、苦手を克服できることにもなります。

偏差値だけで中学受験を決めない

中学受験は偏差値だけで決まるものではありません。なにより教育方針、校風や学校行事、部活など子どもにあった中学を選ぶことが大切です。
また大学進学率が高いなど将来を考えた選び方や、通学のしやすさ、学費なども考慮すべきです。

せっかく勉強をして偏差値を上げて入学したのに合わなかったとならないように、さまざまなポイントを確認するようにしましょう。

中学受験の偏差値を活用すれば学力アップを目指せる

偏差値は自分の学力を把握できる便利な数値です。ただ中学受験ではテストにより偏差値に大きな差が出たり、高校受験に比べると低い数値が出る傾向があり注意が必要です。

偏差値は合格の目安を知るものさしなので、実際に進学した生徒の偏差値帯とは異なります。

中学受験における偏差値の特徴を理解しつつ、偏差値と上手くつきあいながら学力アップを目指すのがおすすめです。

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