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シンガポールのNational Junior College生徒一行が慶祥を訪れ共同研究を行いました

コラム

国際共同研究プログラムの一部として
シンガポールNJCの生徒たちと交流

昨年11月28日~12月2日の日程で、シンガポールのNational Junior College(以下、NJC)一行が慶祥を訪れ、高校3年生の荻野優花さん、高校2年生の浅野七海さん、大平あいさん、山道美優さん、高校1年生の七尾和花さん、林隼誠さんの6名と、昨年8月から日本とシンガポールでそれぞれ続けてきた共同研究を対面で行いました。

11/28(火)の朝、新千歳空港に到着したNJCの14名(生徒12名、引率教員2名)は、まずはラムサール条約で保護されてきたウトナイ湖と野鳥を視察。その後、夕方に慶祥の研究チームがウェルカムセレモニーを開きました。

11/29(水)・30(木)、慶祥高校の生物実験室でNJCとの共同研究を進めました。6月にZoomで慶祥とNJCの生徒が初顔合わせをして以来、8月に慶祥の生徒がシンガポールを訪問して対面による話し合いで研究テーマとその研究方法を打ち合わせたり、LINEなどのSNSを使って情報と意見の交換をしたりしながら、慶祥とNJC双方で実験を行ってきました。

6名ごとのチームで
テーマを掲げて研究中

荻野さん、山道さん、林さんとNJC3名による6名のチームは、プラスチックのキノコによる分解がテーマです。プラスチックの分解が報告されているキノコのヒラタケについて、その分解促進に関わる研究をしています。これまでプラスチック細片を培地に混ぜ込みヒラタケの菌糸を培養してきました。今回の対面の共同研究では試料の一部を取り出してプラスチックがキノコにより分解されている状況を確認し、残りの試料の解析方法について検討し、最後に慶祥NJC合同チームである下の2チームが研究中間報告を行いました。

浅野さん、大平さん、七尾さんとNJC3名による6名のチームは、廃棄食材を活用したバイオプラスチックの合成に関わる研究をしています。プラスチックの廃棄問題を大きなテーマに据えて、8月以降も具体的な研究対象について練り直しをし、バイオプラスチックの合成の試行錯誤を繰り返してきました。NJCのチームメイトとこれまでの成果を検討し、バイオプラスチックの合成における廃棄野菜の食物繊維の効果的な活用に的を絞り研究を詰めていきます。

校外学習なども行い
交流を深める

また、11/29(水)の午後は、北海道大学低温科学研究所で南極学に関する研究室訪問を行いました。杉山慎教授の南極雪氷と青木茂准教授の南極海に関する講義では、地球温暖化の影響が敏感に現れる南極大陸とその周辺海域の自然環境についての動向とその研究の重要性をお話しいただきました。その後、両研究の実地調査や分析機器などの実物を提示していただきながら大学院生5人の支援を受けながら見学しました。南極氷床の氷をコップの水に浮かべ静かに耳を澄ませると、長い年月をかけて雪が氷に変わる中で閉じ込められた太古の空気が気泡となって出てくるときの微かな音が印象的でした。

12/1(金)の午後は、ホクレン総合農業研究所本館の研究所を訪問。農産物の国内外への販売促進に必要な品種改良や商品価値を高める技術の開発、これからの人手不足に対応するAI活用の農業機器の自動化、食の安全に欠かせない農作物に関係した化学分析の評価法など、具体的な説明をいただきました。

その他、校外学習として大倉山シャンツェを訪れたり、慶祥校内で生徒交流を行ったり、夕食を共にしたりと、生徒たちは交流を深めました。

12/2(土)早朝、NJCの生徒たちは関西へ向かい、京都の立命館高校にて共同研究を行ってからシンガポールに帰国しました。この訪問交流は、「国際共同研究プログラム(シンガポールNJC)」の一部で、今後、2月をめどに日本とシンガポールでそれぞれ研究成果をまとめ、慶祥では3月に発表する予定です。

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